スマホのセキュリティ対策はどうすればいい⁉ 【後編】
スマホがウィルス感染したら⁉
最近では、スマホの購入時にセキュリティソフトの導入をすすめるショップも増えており、セキュリティ対策への意識が高まっています。
今回は、どんな手口があるのか、セキュリティソフトにはどんなものがあるかにフォーカスしてご紹介します。
- スマホを感染させるためのあの手この手
ウィルス感染の危険は、あちこちにひそんでいます。
まずは過去にあった事例を見てみましょう。
●公式ストア以外からアプリをダウンロードしたら感染
iPhoneやiPadの場合、Appleの審査が厳しく、公式ストアからしかアプリをダウンロードできません。
それでも2015年には「YiSpecter」や「XcodeGhost」というウィルスが配布されてしまった事例がありました(現在は解消しています)。
Androidにも公式ストアがありますが、Appleより審査がゆるいと言われ、また、公式ストア以外からもアプリがダウンロードできてしまうという問題点があります。
欲しいアプリは、公式ストアからのダウンロードが基本なのですが、Androidの場合それでも悪質なアプリが紛れ込んでいる可能性がゼロではありません。
口コミやランキングを鵜呑みにせず、アプリの開発元について確認するなど、本当に信頼できるアプリなのか熟考してからダウンロードする姿勢が大切でしょう。
●いきなり「このスマホはウィルス感染しています」と表示された
動画やSNSで表示された広告を無意識にタップやクリックしてしまい、画面に突然「このスマホはウィルス感染しています」などと警告が表示されたこと、ありませんか?
これも手口のひとつで、スマホの使用者の不安を煽り、不審なアプリをセキュリティ対策ソフトだと信じ込ませてインストールさせるのが目的です。
似たような手口で、「スマホのクリーンアップが必要!」や、「バッテリーが消耗しています!」などの警告が表示されるタイプも報告されています。
いずれも、焦らず落ち着いて画面上にある「×」ボタンや「閉じる」ボタンをタップし、無視するのがよいでしょう。
●PCにスマホを接続して感染
スマホのデータバックアップをパソコンにしている、という人も多いことでしょう。
しかし、パソコンがすでにウィルスに感染していた場合、スマホにも感染してしまうケースがあります。
有名なのは、有名な「トロイの木馬」系のウィルスで、2014年に報告された「Wirelurker」。
感染すると、iPhoneやiPadに入っていたアプリの中身をウィルス感染アプリに置き換えてしまい、Apple IDなどの情報を盗み取られてしまうなどの被害に遭います。
パソコンにもセキュリティソフトを導入するなどの対策を行いましょう。
●フィッシングで被害
iPhoneでは、ウィルス被害より悪質なサイトのアドレスをクリックさせ、個人情報を流出させる被害のほうが多いという報告があります。
送信者は銀行やカード会社、大手の通販サイトや官公庁を詐称したり、芸能人や有名人、あるいはアダルトサイト、または大金をゲットするチャンスをチラつかせる内容の連絡など、直球や変化球織り交ぜてメッセージを開封させようとするのです。
一見、「そんな手でだまされる人なんているの?」と思われがちですが、緊急性や高い重要性があるかのように装ってメッセージを送ってくるので、つい開封してしまい、聞かれるがまま個人情報を入力してしまったという事例が後を絶ちません。
- スマホ向けのセキュリティ対策アプリ
セキュリティ対策アプリの代表的なものをご紹介します。
●Android向け 無料アプリ
LINEが提供する「LINEアンチウイルス」は、怪しいサイトにアクセスしそうになると警告を出してくれます。
また、町中の無料Wi-Fiの安全性を確認してくれる機能もついていて安心ですね。
●iPhone・Android 両方で使える無料アプリ
無料なのに幅広くセキュリティ対策してくれると定評がある、「アバストモバイル」。
悪質なリンクやサイトをブロックしてくれるので、フィッシング詐欺やウィルスが仕込まれたサイトへのアクセスを防ぐことができます。
町中の無料Wi-Fiの安全性も検証機能もついており、さらに有料版ではハッカーブロックや技術サポートも受けられます。
●有料アプリ
セキュリティアプリの代表格である、カスペルスキー、ノートン、McAfee。
パソコンをよく使う人なら誰しもが一度は聞いたことのあるこの3社は、iPhoneにもAndroidにも導入できるセキュリティ対策アプリを出しています。
まずは、高い防御力なのに動作が重くならないことで定評がある、カスペルスキー。
一つのライセンスで家族全員のスマホをカバーできるプランもあり、お得です。
個人情報を完璧に守るなら、ノートンの「ノートン360モバイル」がおすすめ。
金融機関レベルの高度な暗号化による、高性能なVPN機能でデータ流出の脅威からスマホを守ります。
スマホとパソコンのセットで導入することもできるお得なプランもあります。
高い国内シェアを誇るのが、McAfeeの「トレンドマイクロ ウイルスバスター モバイル」。
ウィルス感染対策のほか、盗難や紛失時の対策、年中無休のサポートなどであなたのスマホを守ります。
まとめ
個人情報データの宝庫でもある、スマホ。
ウィルスに感染させたり、データを流出させようと、日々あらゆる脅威があなたのスマホを狙っています。
スマホ用のセキュリティ対策アプリには無料のものもあります。
より高い防御力であなたのスマホを守るなら、有料アプリの導入を検討してみましょう。